廃校になった母校

 

わたしの通っていた小学校は、ずいぶんと前に廃校になった。

過疎化が進んでいるため、統合統合で母校以外にもなくなった学校はほかにもある。

この夏、久々に散歩がてら訪れたときのことを少し書いてみようと思う。

 

家から学校までは山道を歩いた。

昔使っていた通学路はもう閉鎖をされているため通ることはできなかったけれど、それでも楽しみながら歩けた。

 

 

着くと昔とかわらず桜の木が迎えてくれた。

ずいぶんと前のことなのに、ここを通って入学したのを覚えている。

桜がとても綺麗に咲いていた。

昔よりも咲きはじめるのが早いから、最近の入学式ではもう散っているところが多いのかな。

 

玄関を入って左に行くと体育館、まっすぐ行くと給食室。

給食室を出ると奥にプールがあって…

卒業してからもう何十年も経つのに、はっきりと覚えていた。

違っていたのは、今はドクターヘリのヘリポートとなった校庭だけ。

 

 

小中高の中で一番好きなのが小学校。

6年という月日もあるけれど、ただただ純粋に、何の不安もなく過ごしていた日々がなつかしく思えるときがある。

好きなものは好き、嫌なものは嫌と、はっきりと言えたのもたぶんこのころまで。

相手の言葉の裏側なんて考えもしなかった。

 

 

帰りは昔と同じように、下校で使っていた行きよりちょっとだけ賑やかな通りから帰ってきた。

また来年の夏、お邪魔しようと思います。

心をととのえるのによい時間となりました。