真夏の喪服事情

夏用の喪服を探している。
1着しか持っていないとはいえオールシーズン着られるものだから、体が服に入りさえすれば追加で買う必要はないのだけど。

 

7月の終わりに不幸があり、少し遠方まで出かけた。
会場につくまでは半袖のワンピースしか着ていないにもかかわらず、滝のような汗が止まらなくて、着いてからもほとんどお水を摂れなかったこともあり、ちょっとフラフラしてしまった。

 

帰りの電車の中で決めた。
「夏用の喪服を買おう」
自分の寿命がくるまで必要なものだし、肥えさえしなければずっと着られる。
そうだ、葬儀用のちゃんとしたバッグも、布製の靴も、袱紗もついでにそろえておこう。
…と考えると、けっこうな出費になってしまう。

 

ええい!
これも人生の必要経費だ。
こういったものは惜しんではいけない。

 

と、自分に言い聞かせてみる。
決心がにぶらないうちに買ってしまおう。